ブログについて

~活動に込められた想い~
この活動には、私が人生をかけてセネガルで活動をするきっかけとなったJICA青年海外協力隊の経験、その派遣国(セネガル)で出会ったセネガル人レスラー(シェール)、彼と約束した男の誓いや熱い想いを果たすことの想いが込められています。
~セネガル人レスラー(シェール)との出会い~
私は2017年1月から2019年1月までの2年間、西アフリカ最西端に位置するセネガル共和国にレスリング普及を目的として配属先の国立国民スポーツ教育大学(CNEPS)へ派遣され、レスリングの競技力向上や競技人口増加などの課題解決に取り組みました。
活動開始当初は、レスリングに通ずる関係者との人脈もなく、国内のレスリング情報(競技者数、協会などの関連組織について)が何もわからない様な状況でした。そんな中、最初に出会った活動パートナーがシェール・バッジャン(Cheikh BADIANE)でした。
セネガルでの生活に少し慣れ、私が配属先のレスリング道場でトレーニングをしていたある日、彼が道場にやってきました。私は出会ってすぐに自己紹介とJICAボランティアとして日本からセネガルにレスリングを普及しにきたことを伝えました。その直後、彼からも自己紹介を受け、彼から「一緒にレスリングをしよう!」と言われました。私は「スポーツは言葉ではなく身体で語り、分かり合えるものだ」という考えを持っていたため、瞬時に彼の手を握り、レスリングのスパーリングを開始しました。スパーリングはどちらも引くことなく1時間ほど続きました。私たちは疲れ果て、勝敗関係なくお互いを称え合い認め合いました。そして、彼から「俺にレスリングを教えてくれ!俺のコーチになってくれ!」とお願いされました。彼は一度も公式試合に出場したことがなかったものの、レスリングに出会ったことで人生が変わり、生きる希望を持ち、人生をレスリングに賭ける強い想いを持った人間でした。私は、そんな彼のためであれば全力で頑張れると感じたため、共に協力し合う約束をしました。それ以降、私は彼へのレスリング指導を行いながら共にレスリングの普及活動を行い、公私ともに苦楽を共にしました。
私が2年間、セネガルでの活動を諦めず頑張ってこれたこと、掲げた目標を達成することができたのは彼のお陰でした。


~JICAボランティア活動~
レスリング普及では、元々配属先の要請内容である大学生への実践授業のサポートをしていましたが、セネガルのレスリング競技事情について調査を進めるうちに、この国には青年層の競技者しかいないことがわかりました。そこで私は持続的なレスリング普及、発展をさせる必要があると考え、地域スポーツ行政機関との連携を図り、「0から1を生み出す活動」を目標に掲げ国内初の少年少女レスリング教室を開設しました。私はこの活動で多くの挫折を経験しましたが、挫折は目標を達成するための試練と考え、どんなに辛く逃げたい時でも、その壁に立ち向かう勇気と明るい未来を想像し、モチベーションを保ちながら幾度となく試練を乗り越えてきました。
結果、若年層競技人口は0人から50人まで増加し、最終目標であった国内初の少年少女レスリング大会の開催を実現しました。
私はこの活動を通して、諦めず継続して頑張れば出来ないことはないという自信を得ることができました。

~再びセネガルに戻る理由~
私は2年間のJICAボランティア活動で、親友シェールと出会い、多くの教え子ができ、大会も開催しましたが、それだけではレスリングの普及をさせることができませんでした。レスリングを普及をさせるためにはこの2年間の活動を継続していくことや更にそのほかの課題解決を行い、継続していく必要がありました。
私は、2019年1月にセネガルから帰国しましたが、私が彼らのためにできることは何か、また、自分自身がしたいことは何かを考え続けました。
結果、誰かの人生を大きく変えることはできないが、自身の想いや信念を貫くこと、一度決めた目標を達成すること、何事にも挑戦し未来を切り開くこと、諦めなければ何でもできることをこれからの活動で体現することはできると思いました。
私はこのような経験と想いから、セネガルでの活動を再始動することにしました。この活動を通して、日本から遠く離れた国のセネガルで、レスリングを通して国際的な人との交流や異文化の相互理解を行い、人種が違っても協力して、目標に向かっていく姿を世の中の人に発信し、一歩を踏み出す勇気や人生を前向きに生きていく力になり、国際社会への理解を促進させるような活動をしたいと考えました。
~これからの活動について~
今回のセネガルでの活動は、JICAボランティアといった立場ではなく完全に個人の活動になってくるため、生活費や活動費が必要になってきます。そのため、レスリングの普及だけではなく、元々興味を持っていたトレーニングや総合格闘技の事業も行っていきます。また、セネガルという国をより多くの人に知ってもらえるように、活動内容だけではなく、セネガルの魅力である文化、生活、スポーツ、宗教、人間性などにも触れ、SNS等を活用し発信していきます。
